法研の定期刊行誌

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迅速な報道とわかりやすい解説

週刊社会保障 2016.4.11 No.2870

株式会社法研 報道部

定価:本体860円+税

発行日:2016年4月11日

B5判 総72頁 

ニュース・フラッシュ

社会保障全般

▼経済財政諮問会議は4月4日、600兆円経済の実現、経済・財政一体改革について議論。塩崎恭久厚労相は「改革工程表に則って着実に改革を進めていく。とくに今後は、医療・介護の保険者機能の強化と、医療のICT化を推進していく」との方針を示す(p.16)

医療・医療保険

▼社保審・医療保険部会の下に設置された柔道整復療養費検討専門委員会、あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会、治療用装具療養費検討専門委員会は3月29日、各療養費をめぐる課題と論点について議論。柔整療養費では、支給基準の明確化、審査基準の統一化、いわゆる「部位転がし」への対策の強化等で意見交換(p.12)
▼厚労省は3月31日、平成28年度の前期高齢者交付金・納付金、後期高齢者支援金の算定基礎となる諸係数、金額を告示。1人当たり平均前期高齢者給付費は41万3106円に(p.19)
▼厚労省は3月31日、医療費適正化基本方針を告示。医療費適正化に関する施策についての基本的な方針の全部を改正し、住民の生活の質の維持・向上、超高齢社会への対応等の基本理念や目標の推計の考え方を提示(p.63)
▼保険者による健診・保健指導等に関する検討会は4月4日、①個人にインセンティブを提供する取組に係るガイドライン、②保険者間の特定健診等データの移動に係る当面の対応、③第3期特定健診・保健指導に向けた見直し、④高齢者の保健事業のあり方検討ワーキンググループの設置について議論。このうち、個人のインセンティブのガイドラインでは、現金付与は慎重に考える必要があること、個人の保険料(率・額)の変更は困難であること等を示す(p.6)

年  金

▼年金綜合研究所は3月30日、「社会保障制度への理解を深める教育のあり方~年金教育の課題と学校・職域・地域における実践~」をテーマにシンポジウムを開催。「年金教育・広報の現状と課題」について基調講演した厚労省の熊木正人企画官は、「制度の仕組みの説明よりも、むしろ制度の意義や役割を伝えていく必要があった」とのべる(p.46)
▼日本年金機構は3月31日、業務改善計画に基づく組織・人事・業務改革実施に向けた組織再編・人事異動の内容を発表。制度別に縦割りであった本部組織を事業企画部門と事業推進部門の横断的な体制に改編すること、ブロック本部と本部を統合し、事業推進部門に地域部を設置すること等を示す(p.15)

介  護

▼経産省の将来の介護需要に即した介護サービス提供に関する研究会は3月24日、報告書をとりまとめ。2035年の地域別の介護需要や介護従事者数を推計したうえで、ロボット技術やITを活用した介護サービスの質・生産性の向上・効率化など、地域ビジョンや介護現場の変革ビジョンを提示(p.14)

時事評論

雇用のあり方を考える
慶應義塾長 清家 篤

論  壇

強まる社会保障負担下の企業内福利厚生
山梨大学教授 西久保 浩二