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週刊社会保障 2015.5.25 No.2826

株式会社法研 報道部

定価:本体800円+税

発行日:2015年5月25日

B5判 総68頁 

ニュース・フラッシュ

国  会

▼参院本会議は5月13日、塩崎厚労相から医療保険制度改革法案の趣旨説明を聴取し、安倍首相らへの質疑を実施。翌14日には参院厚労委で質疑を開始。このなかで、厚労省の唐澤保険局長は高齢者医療の負担構造見直しについて、当面は維持していくが、「中長期的な観点については、今回の改革の実施状況もみて、十分見極めながら検討していく」との姿勢を示す(P.6)

社会保障全般

▼経済財政諮問会議は5月12日、経済再生と両立する財政健全化計画の策定に向けた論点整理・総論をテーマに議論。社会保障給付の効率化・適正化を歳出改革の柱としたうえで、「その増加を高齢化要因の範囲内に抑制すべき」と強調。一方、歳出にキャップを設ける手法には否定的な見解を示す(P.18)
▼自民党の財政再建に関する特命委員会は5月13日、中間整理をとりまとめ。財政再建に向けては「デフレ脱却・経済財政」、「歳出改革」、「歳入改革」の3つが必要とし、とくに歳出改革について、社会保障の効率化は不可避とする(P.14)
▼行政改革推進会議の下に設けられた歳出改革ワーキンググループ重要課題検証サブ・グループは5月15日、後発品の使用促進をテーマに厚労省、財務省からヒアリング。使用割合目標のさらなる引上げについて厚労省は慎重な姿勢を示したが、財務省は80%への引上げも可能との見解を示す(P.15)

医療・医療保険

▼健保連はこのほど、「平成25年度かぜ(感冒)・インフルエンザ等、季節性疾患(入院外)の動向に関するレポート」を公表。かぜの1人当たり医療費は合計211円、本人81円、家族366円で、家族が本人の4倍以上に(P.17)

年  金

▼年金記録確認第三者委員会は5月15日、これまでの年金記録回復の活動実績報告書を公表。同委員会はこれまで約30万件の申立てを受付け、このうち約14万6千件の年金記録を回復(P.44)
▼日本社会保障法学会は5月16日、「老齢年金法の基本問題」をテーマにシンポジウム。このなかで、北海道大学の西村教授は、高齢期所得保障について、公私年金の組み合わせで所得を確保してくことが必要とし、今後は公的年金の補完性に対応して明確な優先順位をつけた私的年金の規制と促進策が重要との見解を示す(P.24)

労  働

▼厚労省は5月7日、「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」を公表。平成27年12月1日施行のストレスチェック制度について、実務を担う産業保健スタッフ等向けに進め方と留意点を示し、高ストレス者の基準を例示(P.16)

論  壇

エリジビリティーとエンタイトルメント
―社会保障の給付関係を理解する視点として
東洋大学教授 秋元 美世

時事評論

医療保険改革と今後の経営環境
日本大学名誉教授 大道 久