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受援力
■本書を一言で表せば“読むピアサポート”です。受援力(じゅえんりょく)とは、困ったときに誰かに助けを求めることができる力のこと。介護に直面したときに大切なのは、この「受援力」を発揮することです。
ある日突然、介護に直面すると、生活が一変してしまい、どうしていいかわからない状況に追い込まれ、精神的に追い詰められてしまう人も少なくありません。
介護はプロの力を借りることができますし、利用できるサービスもいろいろあります。すべてを自分で抱え込む必要はないのですが、「人に助けてもらう力」が弱いと、自分で何とかしようとしてしまいます。一時的なことなら、それでもいいかもしれませんが、介護は終わりが見えません。潰れてしまうことなく、「仕事や学業や家事」と「介護」を両立させながら乗り切っていくためには、周りにある資源を有効に活用し、頼っていくことが必要なのです。本書は元日本テレビのアナウンサーであり、 “元祖ヤングケアラー”とも呼ばれる著者・町亞聖さんが、介護に追い詰められてしまわないために、すべてのケアラーに伝えたいことを詰め込んだ渾身の書き下ろしです。
自身の介護経験を述べつつ、大変な状況に置かれているケアラーを慮りながら、「突然直面する介護への心構え」や「介護と仕事・学業との両立」など様々な切り口から介護生活を乗り切るためのヒントを熱く語ります。
著者自身が大変な介護を乗り越えたからこそ発せられる言葉には、抜群の説得力があり、心に響きます。すべてのケアラーの心にしっかりと寄り添ってくれるに違いない1冊です。=============
【本書「はじめに」より一部抜粋】
今から30年以上前にヤングケアラーの当事者の一人になった私も、弱音を吐くことや誰かを頼ることが今も苦手です。18歳の時から親を頼ることのできない環境に身を置いていたことが影響していると思います。私自身もまだまだ<受援力>が足りていないと痛感していますが、だからこそ「もしもあの時に助けてと言えたなら……」と過去の自分を振り返りながらこの本を書き進めていきたいと思います。自分の人生も大切にしながら介護を続けるためにはどうしたら良いのか? その鍵を握るのが<受援力>だと確信しています。この本が現在進行形で介護をしているみなさんが「助けて」と声を上げるきっかけになればと思いますし、ヤングケアラーだけではなく全てのケアラーのみなさんの今と未来を照らす小さな灯りになれば幸いです。 -
失語症になったら最初に読む本
■失語症の基本から仕事復帰までの情報を網羅言語障害の一つで、コミュニケーション能力が低下する「失語症」。失語症は主に脳卒中などを原因に起こりますが、失語症になると本人や家族は大きなストレスを抱えることになります。失語症になった直後から知っておきたいことや、検査、治療、リハビリテーション、家族と患者のコミュニケーションの仕方、失語症患者が使える福祉サービス、仕事復帰に向けての準備の仕方、失語症経験者の体験談などの情報を網羅しました。失語症患者と家族が知りたい情報をまとめた一冊です。
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体のトリセツ
あなたの不調をナースがやさしく解説●体の不調が起こったとき体内では何が起こっているの? そんなとき、どのように対応すべきか―自分の体の取扱い方を知っておくために体調不良なのにすぐに病院に行けないようなとき、「自分の症状はどうして起こっているのか」「その症状に対して病院ではどのように対応してくれるのか」「自分で気をつけるべき点はどのようなことなのか」といったことを知ることができれば、少しは安心感につながるのではないでしょうか。「なんだか頭痛がする」「おなかの調子がよくない」などといったちょっとした不調から、生活習慣病、感染症、がんなどの重篤な病気まで、体に生じるさまざまな不調について、医療現場で患者さんに日々向き合ってケアをしている専門職ナースが中心となって、難しい表現を使わずにわかりやすく解説することを心がけました。不安をやわらげると同時に読み物としても楽しめる内容です。
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亀田メディカルセンターが実践している
スポーツ医学的に正しいエクササイズがわかる本
■メディカルフィットネス施設が推奨し、実践している安全で効果的なエクササイズ!
適切な運動を行うために必要な知識が満載!スポーツ医学的に正しいエクササイズがわかる!
健康づくりのために運動に取り組むのは素晴らしいことです。しかし、そのとき大切なのは、正しい知識に基づいて行うこと。闇雲に行うと、体を痛めたり、ケガをしたり、思わぬ結果を招くこともあります。
あらゆる情報が溢れている今の時代、エクササイズに関する情報もたくさんあります。それらを参考に取り組むのもひとつの方法ですが、中には、スポーツ医学的に効果が期待できないエクササイズが紹介されていることや、もっとひどい場合には健康を害する可能性すらある誤ったエクササイズが紹介されていることもあります。
そこで、そうした情報に惑わされることなく、効果的なエクササイズに安全に取り組むことができるように、医療法42条に定められた「メディカルフィットネス施設」である亀田メディカルセンターが推奨し、実践している「スポーツ医学的に正しいエクササイズ」の知識を1冊の本にまとめました。
エクササイズを行う目的やその人の身体のレベルによって、取り組むべき内容も異なります。メディカルフィットネス施設として、日頃からひとりひとりの状態に合わせて、きめ細かな運動指導を行っている亀田メディカルセンターのノウハウの一端を、本書では図や写真をまじえながら詳しく解説しています。
必要な知識をきちんと身につけて運動をすることは、効果を最大限に引き出し、ケガから体を守ることにもつながります。本書を手に、ぜひ安心・安全なエクササイズに取り組んでください。
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粒子線治療がしっかりわかる本
重粒子線治療、陽子線治療、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)について正しく理解するために●粒子線治療について知りたい患者さん・ご家族に
粒子線を使用したがん治療は比較的新しい技術です。効果が高く、副作用が少ないと期待される反面、治療を受けられる施設が限られ、また費用が高額であるなど課題を残します。
しかし、年々治療施設は増え、健康保険を使って受けられる治療の範囲も広がってきています。研究が進み、副作用や効果の面で粒子線治療が向かない疾患もある一方、照射技術の研究、開発によりその課題をカバーできることもあります。本書では、粒子線治療の最新の知識と、実際に治療を受ける際の注意、粒子線が適応となる疾患、粒子線治療施設の情報などを放射線治療、粒子線治療に携わる医師・関係者によって詳しく紹介しています。 -
からだがよろこぶ野菜の事典と薬膳レシピ
~知って楽しい野菜の花言葉つき~美味しい野菜のカラー愛蔵版■野菜の花言葉が添えられた愛蔵版レシピ集
野菜にも花言葉があるということは、意外と知られていませんが、「私に触らないで」(ゴボウ)「恋の病」(オクラ)などユニークな花言葉がつけられています。また、美しい花を咲かせる野菜もたくさんあります。野菜の花の可憐さや、花言葉を知ることをきっかけに、それぞれの野菜の由来や栄養、日々の健康に役立つ薬膳のレシピまで紹介し、読み物兼レシピ集として手元に置いて楽しんでいただけます。
■本書の特長
●野菜の花のカラー写真と解説に、野菜の花言葉を添えた楽しめる読みもの&レシピ集
●身近に手に入る野菜ばかり。自分の体質・体調、季節に合わせた美味しいメニューを紹介
●それぞれの野菜の旬と目利き、保存方法、下ごしらえのコツを併記した実用使い版
●基本は漢方の教えにもとづく野菜の薬膳レシピ集。体の不調を積極的に改善できる -
よくわかるiNPH(特発性正常圧水頭症)
歩行障害、認知障害、排尿障害の3徴候に気づく特発性正常圧水頭症とは、なんらかの原因で脳脊髄液(髄液)がたまりすぎ脳が圧迫される病気です。歩行障害、頻尿、認知症を主な症状とし、正しい診断を受け、適切な対処をすると症状が改善されます。アルツハイマー型認知症などと合併している場合でも、特発性正常圧水頭症を治療し転倒しやすさや尿失禁などの症状が改善されることで、介護負担が減ったり、生活の質が高まったりします。
しかし、歩きにくい、トイレが近い、ぼーっとするなどが症状の病気はほかにもあり、高齢者がこのような状態になっても特発性正常圧水頭症だと気づかないことも少なくありません。
本書は特発性正常圧水頭症にはやく気づき、適切な治療を受けるための病気の基礎知識や、診断のための検査方法、治療法、シャント術後の過ごし方などを、ケーススタディもまじえながら詳しくわかりやすく解説します。 -
名医が教える 高血圧の治し方
健康長寿を助ける決定版なぜ高血圧は死を招くのか。正しい知識と対処で元気に長生きできる本●放っておくと心筋梗塞や脳卒中など、重大な事態を引き起こす高血圧と動脈硬化。自覚症状なく進んでしまう油断のならないサイレントキラーです。
●ウイルス等に感染することで、重篤化させる基礎疾患の一つとしても見逃せません。
●わが国では推定4300万人もの高血圧患者さんがいるといわれており、高血圧が原因となって死亡する人の数は、年間10万人は下らないと見積られています。その多くは自覚症状がないことから取り返しのつかない事態に陥っているのです。
●しかし、高血圧は決して治せない病気ではありません。対処が早いほど改善のきく症状なので、高血圧について正しく知っていただくことが何よりも大切です。 -
うつの人のリワークガイド
また仕事を始めたい、始めても大丈夫?再休職を予防し、無理のない復職のためにうつで休職中の場合、早く職場復帰しなくてはというあせりや経済的な不安などから回復が十分でないまま復職し、再発してしまうケースもあります。
また、復職にあたっても元気だったころと同じだけ働かなくてはと意気込むあまり、無理をしてより悪くなってしまうこともあります。
一方で長く休み続けると、仕事に戻れなくなってしまうのではと心配になったり、プレッシャーを感じてしまう人が多いのも事実です。
精神科医として「うつ病リワーク研究会」でリワークプログラムを運営し、長年うつ病の人の復職を支援してきた著者による、うつ病・抑うつや不安感など、うつ状態から休職している人が、再就職・復職するにあたって、再休職を防ぐため、回復度・体調の判断のしかたや、健康を取り戻し職場に慣れていくためのステップなどを知るためのガイド。リワークプログラムについても解説。 -
医者からもらった薬がわかる本 第33版
2022年3月までの新薬データを掲載 4月薬価改定に対応!ジェネリックとの価格差も一目でわかる1985年の初版刊行より37年の実績を持つ、元祖「薬がわかる本」の最新改訂版元祖「薬がわかる本」の最新改訂版。
おかげさまで第33版となりました。
●2022年3月までの新薬データを掲載。4月薬価改定に対応し、ジェネリックとの価格差も一目でわかる
1985年の初版刊行より37年の実績を持つ、元祖「薬がわかる本」の最新改訂版です。初版から変わらぬ患者さん重視のポリシーのもと、内容を充実させました。読者のみなさまの支持のもと、今回が通算で第33版となります。
■主な特長
①類書中最大、掲載品目数13000以上。
薬の名前(商品名、一般名、分類名)、主な病名から検索することが可能です。またレイアウトを工夫し読みやすさもアップ。
②類書にはない“薬の適正使用”を重視した解説が好評です。
著者の「日本の薬をよくしたい」というポリシーのもと、効果が疑わしい薬については常に警鐘を鳴らし、「適正使用」を呼びかけてきました。あくまで患者の立場に立った独自の解説は、他の類書にはない本書最大の特長です。
③先発医薬品とジェネリック医薬品をはっきり区別。
薬代を節約できるジェネリックを有効活用するために、ジェネリックの価格を先発品との価格差がわかるように掲載しています。
④主要薬について英米独仏4カ国での承認販売状況を掲載し、薬の実力を評価。
⑤注射薬は抗がん薬と自己注射(インスリン製剤、腹膜透析液、リウマチ・パーキンソン病・乾癬の薬など)、COVID-19治療薬(新型コロナウイルスの薬)までを掲載。
⑥薬の位置づけ、効能効果、飲み方・使い方、一般的な注意、重大な副作用、併用禁忌の薬など、患者さんが必要とする知識をコンパクトに収録。
⑦索引機能が充実。薬の商品名・一般名(成分名)のほか、主な病名・症状から、よく処方される医薬品を検索することもできます。 -
腰椎椎間板ヘルニアを治す
脊椎専門の整形外科医が教える 最新の切る治療、切らない治療手術のいらない腰椎椎間板ヘルニア治療法 椎間板内酵素注入療法を詳解腰痛を放置せずに根治する
多くの人が悩まされている腰痛ですが、根治治療を行う人はあまり多くはありません。ありふれた症状のため治療の緊急性を感じない人もいますが、原因が進行性の病気というケースもあり放置することはよくありません。また外科手術で根治できる人でも「そこまでは…」とためらっているケースもあります。少し前まで腰痛はその8割が原因不明といわれていましたが、近年は専門医が丁寧に診察を行えば大方が原因を特定できることがわかっています。原因さえわかれば有効な治療ができます。
本書では長年、脊椎を専門に臨床、研究にあたってきた著者が、もっとも多い腰椎椎間板ヘルニアを中心に、腰痛のしくみ、対処法を詳しくわかりやすく解説し、また話題の、手術をせずに腰椎椎間板ヘルニアの根治が望める「椎間板内酵素注入療法」についても、メリット、デメリットを含めて紹介します。