週刊社会保障 2026.8.3 No.3377

国  会

▼第221回特別国会は7月25日に閉会。厚労省提出の「健康保険法等の一部を改正する法律」、「社会福祉法等の一部を改正する法律」、「労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律」、「ヒトゲノム編集胚等の取扱いの規制に関する法律」、「予防接種法の一部を改正する法律」の5法案は全て成立(P.17)

社会保障全般

▼厚労省は7月15日、2025年度過労死等の労災補償状況を公表。精神障害に関する事案の支給決定件数は1082件で、過去最多を更新。脳・心臓疾患に関する事案の状況では、請求件数は1254件(前年度比224件増)、決定件数は811件(同27件増)、支給決定件数は217件(同24件減)、うち死亡は67件(同数)。請求件数は3年連続で1000件を超え、過去最多(P.14)
▼政府は7月21日の持ち回り閣議で、「地域未来戦略」、「規制改革実施計画」を決定。「地域未来戦略」は2030年度までを計画期間としており、強い地域経済を構築し、「47都道府県のどこに住んでいても、安全に生活することができ、必要な医療・福祉や質の高い教育を受けることができ、働く場所がある社会を実現する」との目標を掲げる(P.18)
▼内閣官房は7月21日、「成長投資を促進するための金融戦略―資産運用立国のアップグレード―」を公表。成長投資金融戦略では、「国民が経済成長の成果を最大限享受するための環境整備」のなかで、公的年金・私的年金に関し「アセットオーナーの機能向上」として、厚生年金に係る積立金を運用する9主体(GPIF等)の比較可能性を高め、運用高度化を促進するとしている。GPIFに関し、オルタナティブ投資の上限(資産全体の5%)に向けて、新たな上限水準、配分割合等、「今後のポートフォリオの位置づけ・在り方の検討」を示す、企業型DC、iDeCoについて拠出限度額の水準策を検討(P.14)
▼上野厚労相は7月23日、「U.E.N.O.Plan~攻めの予防医療厚生労働省関係施策~:Understand, Exercise, Nourish and Optimize for Better Health」を公表。「攻めの予防医療」に向けて、厚労省所管の施策のうち、①栄養・食生活、②がん・循環器病等、③歯科保健、④認知症、⑤リハビリテーション、⑥性差に由来するヘルスケアを重点領域に位置づけ、具体的施策をとりまとめ(P.12)

医療・医療保険

▼協会けんぽは7月23日、運営委員会を開き、2025年度決算・事業報告、今後の収支見通しの前提、27年度からの「中期戦略プラン」の策定状況等を説明し了承。収支見通しは、27~31年度の5年間に加え、今後15年の機械的試算も示す。賃金上昇率、医療給付費の伸び、保険料率について複数の前提を置くほか、29年度以降の国庫補助率についても16.4%、15%、13%の3ケースで試算(P.16)
▼健保連は7月24日、定時総会を開き、2025年度事業報告・同収入支出決算等を了承。鈴木会長は冒頭あいさつで、国民皆保険、皆年金の維持を呼び掛けるとともに、成立した健康保険法等改正法について、健保連の主張が一定程度反映されたと評価。情勢報告した米川副会長は、後期高齢者の現役並み所得者の給付費への公費投入を引き続き求めていく考えを示す。総会ではこのほか、「高額医療交付金」の時限的拡充について、臨時の交付金交付事業の実施とその概要を説明(P.6)

時事評論

2040年の介護を見据えた重度化予防
早稲田大学教授 野口 晴子

論  壇

高齢者救急を「広く受ける」体制の条件
―看護師数と応需率の関係―
一橋大学教授 高久 玲音

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