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大切な人を亡くした人の気持ちがわかる本

髙橋聡美(著)
SKU: 30210925

¥1,980

喪失を体験した人への理解と支援
グリーフケア 理解と接し方

グリーフケアが注目されている
がん診療の現場などを中心にグリーフケアの大切さが徐々に知られるようになってきました。病気による死別以外に、自殺や災害、事故による死別も注目されてきています。
第三者は死者に注意が行きがちですが、現実には残された遺族へのケアが切迫しています。遺族の精神疾患や自殺率の高さは統計にも表れています。
残された遺族や身近な人たちが「死」とどのように向き合うかは、普遍的な課題であると同時に、感染症の流行、自殺率の増加、超高齢化に伴う死別の増加など、喫緊の課題でもあります。「グリーフケア(悲嘆のケア)」については、今後ますます注目されてくるでしょう。
悲嘆のあと心がたどる道筋を知る
死別の状況、死者との関係性などによって、遺族に起こる心理的な反応は変わってきます。たとえば犯罪・事故被害による死別などは、トラウマ的な影響を残します。また子どもと大人では反応の現れ方も異なります。周囲の「善意の励まし」が遺族を苦しめてしまうことも少なくありません。
本書はグリーフにある人の心理や情動の変遷を理解するとともに、より相手の負担とならない関わり方、コミュニケーションへの考え方を紹介します。死別後、どのような反応が現れるのか、どのように受容していけるのか、道筋を知ることで、グリーフにある人の心の負担を軽くし、適切な接し方が見出せるようになります。

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説明

◆ 著者 ◆

髙橋聡美(たかはし・さとみ)

鹿児島県出身。加世田高校、自衛隊中央病院高等看護学院卒。東北大学大学院医科学系研究科修了、博士(医学)。国立精神・神経センター国府台病院精神科病棟・心療内科病棟で看護師として勤務。2003年~2005年スウェーデンで精神医療保健に関する調査、帰国後、宮城大学看護学部精神看護学科、2012年つくば国際大学医療保健学部看護学科精神看護学教授、2014年防衛医科大学校医学教育部教授、2020年4月より中央大学人文科学研究所客員研究員。2021年5月一般社団法人 髙橋聡美研究室を設立。
2006年より自殺の遺族のわかちあいの会を主宰。2011年 仙台在住中に3.11大震災を経験し、その後は被災地の遺族ケアを実践。2017年より南日本新聞客員論説委員、2018年南さつま市自殺対策策定委員など、全国の市町村の自殺対策策定スーパーバイズを行うと同時に小中学校高校で自殺予防教育の授業を行っている。2021年4月よりBPO(放送倫理・番組向上機構)委員。著書、講演多数。

◆ 目次 ◆

第1章 死別のあとで起こること
喪失と死別 死別はさまざまな喪失をもたらす/喪失とグリーフ 喪失体験は「グリーフ」を生じさせる ほか
第2章 「だれが」「なぜ」による違い
いろいろな死別体験 だれが、なぜ亡くなったかで影響は異なる/だれが亡くなったのか ほか
第3章 グリーフをかかえた人ができること
現実的な問題 死別後しばらくは意外と忙しい/グリーフへの対応/よくある悩み/サポートを求める 一人では気持ちの整理がつかないことも ほか
第4章 まわりの人ができること
注意点① 遺族を傷つけるかもしれない言葉に要注意/注意点② 気づかぬうちにしやすい「有害支援」/有害支援を避けるために① 相手の問題を解決したくなるときの心理に気づく/有害支援を避けるために② 「自分のこと」への理解を深めておく ほか
第5章 子どものグリーフの理解と支援
遺児をめぐる課題 子どもだからこそ影響も課題も多面的/「死」の理解 幼い子どもには理解しにくい「死」の概念/子ども特有のとらえ方/まわりの人ができること/学校の役割/子どもと接するとき ほか

追加情報

ISBN

9784865139259

ページ数

168ページ

発行日

2022年4月27日

刷色

2色刷

判型

A5判

※著者の肩書等は全て刊行当時のものです。