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週刊社会保障 2021.4.26 No.3118

株式会社法研 報道部

定価:本体900円+税

発行日:2021年4月26日

B5判  

ニュース・フラッシュ

国  会

▼衆院厚労委は4月14、16日、政府提出の健保法等一部改正案、立憲民主党提出の高齢者医療確保法一部改正案を質疑。田村厚労相は、現役世代の負担軽減について、「負担が増えるなかで、どのように緩和していくのか、当然取り組む必要がある」と答弁(P.38)
▼参院本会議は4月16日、田村厚労相から医療法等一部改正案の趣旨説明を聴取し、質疑。22日に同厚労委で審議入り(P.18)

社会保障全般

▼財政審・財政制度分科会は4月15日、社会保障をテーマに議論。財務省提出資料では、効率的で質の高い医療提供体制の整備に向け、地域医療構想の法制上の位置づけを強化すること、かかりつけ医機能を法制化することを求める。新型コロナに対応する医療機関への支援として、診療報酬の1点単価の補正により、前年同月または前々年同月水準の診療報酬を支払う簡便な手法(概算払い)を提案(P.6)
▼経済財政諮問会議は4月13日、デジタル化の加速等について議論。有識者議員は、マイナンバー制度の徹底活用を重点課題にあげ、「各企業の健保組合において、単独の健康保険証交付をとりやめ、完全な一体化を実現すべき」と提案(P.16)

医療・医療保険

▼保険者による健診・保健指導等に関する検討会は3月29日、効果検証等の検討状況を書面審議。第3期からは、特定保健指導の実績評価時期を3か月に短縮し、モデル実施や動機付け支援相当など柔軟な方法を取り入れたが、積極的支援実施者では、初回面接時と実績評価時の腹囲や体重の変化について、どの支援期間でも同程度の減少に(P.24)
▼中医協は4月14日、総会を開き、費用対効果評価結果を踏まえ、白血病等治療薬の「キムリア」の薬価を3411万3655円から3264万7761円へと約4.3%引き下げることを決定。また、次期改定に向けて、7月から論点等について議論し、9月に意見の整理を行うという検討スケジュールを確認(P.12、20)
▼健保連は4月15日、2019年度の「調剤医療費の動向に関する分析」を公表。1人当たり調剤医療費は3万2528円(対前年同期4.7%ポイント増)、後発品の使用割合は79.8%(同3.2%ポイント増)に(P.14)
▼全自病は4月15日、新型コロナの影響等実態調査結果を公表。感染拡大に伴い、患者受入病院の医業収支は悪化しており、1病院当たりの対前年同月増減額は、2020年度11月が△3885万円、12月が△4705万円、1月が△5152万円に(P.15)

雇用等

▼田村厚労相は4月13日の経済財政諮問会議で、新型コロナ対応等を踏まえた今後の雇用施策の方向性を説明。雇用保険財政が逼迫しつつあり、来年度保険料率の大幅引上げが不可避であり、財源負担の在り方について検討が必要であるとの考えを示す(P.13)

時事評論

コロナ時代における介護人材の確保
早稲田大学教授 野口 晴子

論  壇

私的年金の商品性改革と新たな役割
関西大学教授 石田 成則