法研の定期刊行誌

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週刊社会保障 2020.8.3 No.3082

株式会社法研 報道部

定価:本体900円+税

発行日:2020年8月3日

B5判  

ニュース・フラッシュ

社会保障全般

▼経団連は7月14日、「Society 5.0時代のヘルスケアⅡ~DXによるCOVID-19対応とその先の未来~」を公表。「withコロナ」、「postコロナ」を見据え、ヘルスケア分野のデジタルトランスフォーメーションの必要性を指摘。PHRのデータ連結拡大や、オンライン診療・服薬指導の普及促進等を提言(P.13)
▼厚労省は7月17日、2019年国民生活基礎調査の結果を公表。高齢者世帯は1487万8千世帯で全世帯の28.7%となり、数・割合ともに過去最高。同居する主な介護者と要介護者等がいずれも65歳以上の割合は59.7%で過去最高に(P.38)
▼麻生財務相は7月21日の閣議で、2021年度予算の概算要求の具体的な方針を説明。要求額は、対前年度同額としたうえで、新型コロナウイルス感染症への対応など緊要な経費は、別途要望できること等とする。医療・年金に係る経費の高齢化等に伴ういわゆる自然増の取扱いは予算編成過程で検討(P.17)

医療・医療保険

▼地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会は7月21日、国に対して医師不足や地域間偏在の解消に向けた仕組みの整備等を求める提言決議をとりまとめ。医師確保対策等への強力な財政支援等を求める(P.14)
▼中医協は7月22日、薬価専門部会、総会を開き、来年度の薬価改定に向けて、今年に実施する薬価調査の計画を承認。新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、調査規模を縮小して実施する(P.12、P.18)
▼厚労省は7月22日、2018年度の国民健康保険、後期高齢者医療制度の財政状況を公表。国保制度改革により、財政運営を都道府県単位化した初年度にあたる。市町村国保の決算補填等目的の法定外一般会計繰入金を除いた単年度収支差引額(実質収支)は215億円の黒字となり、1998年度に現在の形で収支を公表して以降、初めて黒字に(P.6)
▼協会けんぽは7月27日、運営委員会を開き、2019年度決算・事業報告、2021~2025年度の5年収支見通しの前提を了承。委員からは、来年度保険料率の議論にあたって、3兆円を超えた準備金について本部の考えを各支部に示すよう求める。次回9月の運営委員会に収支見通しを示す予定(P.16)

介  護

▼社保審・介護給付費分科会は7月20日、2021年度介護報酬改定に向けて、通所介護・地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護、通所リハビリテーション等をテーマに議論。厚労省事務局は、人材の有効活用や業務効率化と質の高いサービスを提供するための方策等を論点に示す(P.19)

雇用・労働

▼労働政策研究・研修機構は7月16日、「新型コロナウイルス感染症が企業経営に及ぼす影響に関する調査」の一次集計結果を公表。労働者が減少した企業の割合は上昇傾向にあり、2月の8.1%から5月は19.8%に(P.15)

時事評論

保険診療への個人番号カード導入の再考を
放送大学客員教授 田中 耕太郎

論 壇

歴史に見る年金給付への国庫負担
愛知県立大学准教授 中尾 友紀