法研の定期刊行誌

株式会社法研

迅速な報道とわかりやすい解説

週刊社会保障 2018.7.2 No.2979

株式会社法研 報道部

定価:本体800円+税

発行日:2018年7月2日

B5判  

ニュース・フラッシュ

社会保障全般

▼政府は6月15日、「規制改革実施計画」を閣議決定。規制改革推進会議の「規制改革に関する第3次答申」を踏まえた内容で、医療・介護分野では、オンライン医療の普及促進(患者が服薬指導を受ける場所の見直しや電子処方箋実務の完全電子化)、支払基金に関する見直し(支部の最大限の集約化・統合化の実現)等の検討を盛り込む(P.53)

医療・医療保険

▼健保連は6月13日、「平成28年度生活習慣病医療費の動向に関する調査分析」を公表。生活習慣病10疾患の有病者は50、60歳代に多い。生活習慣病の医療費は総医療費の11.2%を占め、医科入院では脳血管障害、医科入院外では高血圧症が最も多い(P.15)
▼医療・介護データ等の解析基盤に関する有識者会議は6月14日、医療・介護データの連結に向けて、実施体制、費用負担、技術面の課題等について議論(P.19)
▼中医協は6月20日、薬価部会、材料部会、総会を開催。平成31年10月に予定されている消費税率引上げに向けて、実勢価を把握するために薬価調査・材料価格調査を実施することを決定。また、厚労省事務局が30年度診療報酬改定の概要(背景や主な改定事項)等をまとめた資料を提出(P.17)
▼厚労省の鈴木医務技監は6月20日、「医療の構造改革 変わるのは、今だっ!」をテーマに講演。今後の保険診療(医療保険の給付範囲)について、高額な医療に重点を置く保険と日常の医療に重点を置く保険の2種類が考えられることを説明し、前者が望ましいとの私見を示す(P.14)
▼厚労省は6月21日、「平成29年社会医療診療行為別統計」を公表。医科入院の1件当たり点数は5万1989.7点(対前年2.0%増)、1日当たり点数は3398.6点(同3.7%増)、医科入院外の1件当たり点数は1341.6点(同1.7%増)、1日当たり点数は853.7点(同1.1%増)となっている。使用薬剤の種類数をみると、75歳以上では7種類以上が2割超。薬剤種類数ベースの後発医薬品の割合は64.1%で前年から3.8ポイント上昇(P.6)
▼日医は6月23、24日に代議員会を開催。23日の役員選挙では、現職会長の横倉氏と前奈良県医師会長の塩見氏の一騎打ちとなり、横倉氏が4選を決めた。副会長は、現職の中川、今村、松原の3氏が再任。記者会見で横倉会長は「医療再興に向けた新たな一歩を踏み出す」と強調。24日の代議員会では、横倉会長が働き方改革、かかりつけ医機能の拡充、経済・財政・社会保障を一体的に考えた国づくりに取り組む考えを示す(P.12)

年  金

▼社保審・年金部会は6月22日、年金数理部会がまとめた「平成28年度公的年金財政状況報告」、財政検証の意義・役割等について厚労省事務局から説明を聴き、議論。委員からは、制度改正について検討する際に役立つ「オプション試算」を次期財政検証の際にも実施すべきである旨の意見が相次ぐ(P.16)

時事評論

高額薬剤とジェネリック
早稲田大学教授 菊池 馨実

論  壇

福祉国家における労働時間と生活時間
―日本における時間研究の系譜―
東京経済大学准教授 李 蓮花